NHKの「世界びっくり旅行社」(2009年5月5日放送)でアイトベンハッドゥの暮らしが紹介されていた。そう、今でも何家族かが住んでいるのだ。番組では世界びっくり旅行社の「世界遺産に住もうツアー」に参加した大沢あかねがアイトベンハッドゥの暮らしを体験するという設定だった。

ロバに乗って川を渡ってアイトベンハッドゥに着くとさっそく空いている家の中を見学。だが、まず電気がないので懐中電灯が必要だった。だから、壁にはランプを置くためのくぼみが作ってある。

小さくくり抜かれた窓からは涼しい風が入り、天然のクーラーと言っていたが、季節によっては相当寒いのではないだろうか。

実際に住んでいる家族の所にお邪魔して暮らしぶりを拝見する。毎朝、水を汲みに行くのが日課になっている。最近、歩いて3分のところに水道ができたが、それまではロバで3Km先まで汲みに行っていたとのこと。

電気がないので、川で洗濯をしていた。

ときどき観光客が来るが、にこやかに家の中を見せてあげなければならないらしい。

住民の重要な義務としてアイトベンハッドゥの修復作業がある。アイトベンハッドゥは日干し煉瓦で作ってあるが、これが5年くらいしか持たないので修復が必要なのだ。昔から伝えられてきた方法で行うことも重要で、その場所の土を使って日干し煉瓦を作り修復作業をするのだという。

他に、勝手に入り口を作ってはならないという規則もある。砦の意味がなくなってしまうからだ。

まあ、とにかくあそこで暮らすのはとても大変なようだった。

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