西参道入り口からみたアンコールワット。
初日の夕方に、真っ先に見に行った。アンコール遺跡群の中で唯一西向きに作られており、午後に訪れるのが良いとされている。
まず、その広さに驚く。車を降りて、西参道の正面に立つと見えるのは西塔門である。そのはるか向こうにかすかに中央祠堂の塔の先端が見える。かなり遠くにあることがわかる。もうそれだけでわくわくする。
周囲の環濠を越えるためのながーい橋を渡って西塔門に近づく。アンコールワットにはちょっとした視覚的な仕掛けがある。ここで一旦、中央祠堂の塔が見えなくなるのである。
西塔門に近づくと中央祠堂の塔が見えなくなる。
西塔門まで来たところ。まだまだこんなにある。
階段の下で一旦、塔が見えなくなる。
階段を上がるにつれ、こんなふうに見えてくる。
西塔門を入ると、またまた第一回廊までのながーい参道がある。その時点で、中央祠堂の塔が見える。
そこからもう少し歩くと、ようやくよくテレビや写真で見たことあるような全体の姿がわかるようになってくる。
第一回廊に入る手前にテラスがあり、そこに登るための階段の下に来ると、またまた中央祠堂の塔が見えなくなる(今は元の石の階段の上に木の階段で補修してあるので見えてしまうけど)。そして、その階段を上るとまた少しづつ塔が見えてくるという仕掛けになっている。
一気に中央祠堂へ向かいたい気持ちを抑えて、まず第一回廊のレリーフを丁寧に見ていくことにした。しかしじっくり見ているとほんとに日が暮れてしまう。右方向に反時計回りに見ていったが、結局、左半分(北側)はほとんど見なかった。
レリーフはやはり意味がわかった方が面白い。歩き方を読みながらゆっくり見ていったが、天国と地獄あたりで日本語のガイドが日本人相手にしゃべっていたのをさりげなく横で聞いた。天国と地獄のレリーフは絵の意味がわかるととても面白い。こういう時に要所要所を示して解説してくれるガイドがいると助かると思った。
残念なことに東側の「乳海撹拌」は工事中で見られなかった。
さらに、第三回廊も工事中であがれなかった。あがれたとしてもものすごく急な階段で、ほとんど岩登りだ。軍手をして手で支えながら登り降りするのがよさそうだ。
アンコール・ワットは全体の構造がよく計算されていて、いろいろなポイントから様々な見え方を楽しめる。だから、いろいろな角度で見えるようにくまなく歩いてみるといいかもしれない。それだけでなく、デバターや破風の一つ一つをじっくり見ても楽しい。
階段はこんなに急だ