昔の旅行の資料を整理していたら、1996年にタイへ行った時の時刻表が出てきたので思い出した話。

バンコクからアユタヤに行き、アユタヤからパクチョンという駅まで電車で行く予定だった。あらかじめ時刻表を手に入れ、アユタヤを8時22分に出る電車に乗ろうと思っていた。


アユタヤはバンコクからの電車がチェンマイ方面とウボンラチャータニー方面(東北地方)に分かれる場所である。パクチョン(Pak Chong)というのは東北方面に行く電車に乗らなければならない。

8時22分を過ぎても電車はやってこない。まあ、こんなことはよくあることだろうと思って別に何の心配もなくぼーっと待っていた。やがて8時40分くらいになってやっと電車がやってきた。てっきりこれが8時22分のウボンラチャータニー行きで少し遅れてやってきたのだろうと思ってしまった。

ところがこの電車はアユタヤを8時9分に出るはずのチェンマイ行きだった。

あとから思えば駅員に聞くなりして確かめて乗ればよかったのだが、あの状況ではこれが目的の電車だと思ってもしかたがなかった。

ともかく、電車に乗って席を見つけて落ち着いてしばらくしてから間違いが発覚した。いきさつはよく覚えていないが、やはり不安だったのか、それとも偶然話の中でそうなったのか、まわりの人にPak Chongへ行くのだ、と言ったとたん、車内が騒然となった。

3等の車両に乗ったのだが、他に旅行者もいなくて車内は地元の人ばかり。英語がわかる人は車両にほんの2,3人。まわりの人が騒ぎ、英語のできるタイ人がかつぎだされて状況を説明した。

結局、ロッブリ(Lop Buri)で降りてバスに乗れ、ということになり、駅前にトゥクトゥクがいるからこれを見せろ、となにやらタイ語で書かれたメモをもらった。バスターミナルは駅から離れたところにあるので、駅で降りてからそこまで行く手段を考えてくれたらしい。

ロッブリで降りて駅前のトゥクトゥクの兄ちゃんに紙切れをみせて無事にバスターミナルにたどり着いた。Pak Chongへ行くバスもすぐに探し出せた。

電車の中で右も左もわからぬ変な外国人を助けてくれたタイの人たちはみんな親切で本当にありがたかった。

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