以下のメモは1989年に書いたものです。2002年ワールドカップ決勝トーナメントでトルコと対戦したときには当時の旅行を思い出すなど、トルコは親しみのある国になりました。

航空券

10月中旬に予約を入れましたが、クリスマスより後の出発と1月7日までの帰国は無理とのことでした。しかたなくその期間を外しましたが、そのおかげで、航空券はアエロフロートで12万円ということになりました。思いがけず安くなってしまいました。

モスクワ

ざ、ざけんなよ、アエロフロート!! アエロフロートの翌日乗り継ぎは悲惨でした。夕方5時についたのですが11時まで薄暗い空港のロビーにほっておかれました。何度も利用している人の話だと、これは良くある話でトランジットホテルが満室だと朝までロビーで過ごすそうです。幸い、ホテルに案内してもらうことができました。ホテルの部屋は快適でした。ただ、朝食で飲み物はコーヒーか紅茶を一杯しかくれませんでした。催促しても決してくれません。どこの国の人かわかりませんが、ある人が怒ってカップを壁に投げつけ、その場に居合わせた人々で「ブラボー!」、パチパチパチ……(拍手)という一幕がありました。

アエロフロートを使ったときのモスクワでのトランジットについて、詳しい記述を見つけました。→ ”旅では、自分の立場を正しく心得ないとうまくいかないものだ”
1989年11月9日にベルリンの壁が崩壊しました。今回はその直後の旅行となりました。旅行中の12月25日にはルーマニアでチャウシェスクが銃殺されました。

イスタンブール

空港から市内までのタクシーはメーターを使うタクシーなら 1万数千リラです。運転手と交渉すると 3万リラとか言ってきます。私は市内へのタクシーは3万リラ払ってしまいました。市内からは空港へ行くときは、ホテルでタクシーをつかまえてもらったので問題ありませんでした。タクシー以外に電車やバスもあるようです。トルコ航空のサービスバスもありますが朝8時からです。

トルコリラは、2005年1月1日に100万トルコリラを1新トルコリラとするデノミが行われた。ちなみに1989年末のレートは、1ドル=2311.37リラ
トルコリラ -Wikipedia?

ホテル

空港にリザベーションカウンターがあります。ホテルリストの中には10ドルくらいの部屋もありました。ただ、実際に市内にいってみるとホテルだらけで、まったく問題は無いようでした。シャワー付きで2~3万リラです。1ドル=2200リラです。一般に、安宿は1万リラくらい、2~3万リラのシャワー付きだとシャワーが熱くなるまで数分かかるかぬるいままで、5~6万リラだせばバスタブがついていていつでも熱いお湯の出る部屋に泊まれます。一度、高級ホテルにも泊まりましたが54ドルで、暖房は温風ヒーターでCNNやビデオが見れるテレビもあり冷蔵庫までついていました。アンタルヤ、パムッカレなどのリゾート地は2万リラくらいのペンションが多いのですが暖房がありません。

記憶があやふやですが、高級ホテルはイズミールで泊まったもので、Pullman Etap Izumir だったような…。

食事

街中にたくさんある大衆食堂をロカンタといいます。ロカンタには基本的にメニューはありません。料理が並んでいますから食べたいものを指差します。大体一皿8千リラくらいです。イスタンブールにはマクドナルドがあります。値段は日本と同じくらいでした。中華料理もありましたがおいしくありません。私は行きませんでしたが日本料理もあります。とにかくトルコ料理はひじょうに油っこくて飽きました。リゾート地には洒落たレストランがありますがこういうところだと2~3万リラくらいです。一度、イズミールのレストランで魚のグリルを食べて7万リラも取られたのには驚きました。

トルコ料理のWEBページとしては、 「トゥライのトルコ料理」 が素晴らしいです。素敵な写真をみると、そうそう、こういうのだった、と思い出します。

チャイ

トルコはお茶の国です。なにかというとチャイを飲みます。トルココーヒーが飲める所もありますがネスカフェのほうがポピュラーであちこちで飲めます。ネスカフェは高くて2千リラもします。チャイは200~500リラくらいです。

長距離バス

イスタンブールからカッパドキアまで13時間乗って2万5千リラでした。4~5時間の距離だと4~5千リラです。バス会社によってサービスがとても違います。バスのきれいさも違います。バスはたいていベンツです。

カッパドキア

一日ツアーに参加しました。各地の入場料、昼食付きで7万リラでした。カッパドキアではユルギュップというカッパドキア地方の中でも小さな町に泊まり、その街でツアーに申し込んだのでイタリア人のカップルと私の3人だけでした。ネブシュヒールという少し大きな町で日本人に会いましたが、10人くらいのツアーに参加したそうです。その町では入場料、昼食なしで3万リラとか、4万5千リラのツアーもあったそうです。カッパドキアはとにかくすごいです。トルコに来てここに来ない手はありません。

ハマム(トルコ風呂)

ハマム(トルコ風呂)は、気持ちいいものですよ。一度、ハマムを経験してみようと思ってガイドブックに載っていたところに行きました。

ハマムでは内容に応じて何種類か用意されたサービスを受けられますが、どれでも大して違わないと思います。ただ、オプションがいろいろあって特定のサービスが必要な人は始めから指定しておく方が良いようです。ハマムの中に入ってから「~はどうですか?」と聞かれて、そこでサービスを頼むと高くなるらしいです。

ハマムの中はとても広く、全部大理石です。中央に広い台があって、その上でマッサージしてもらえます。隅の方に小さな部屋があってそこがホットルーム(サウナ)です。

ハマムは男性の行く所ですが、僕の行った所は女性用もありました。これも時代の流れでしょう。どこにあるかわからない人は、トルコ人に向かって「ハマム!、ハマム!」と叫べば、親切に教えてくれることでしょう。たいていの街にあるインフォメーションで聞くのも手です。

僕の行った所は観光客相手の所ですから、トルコ人はいませんでした。女性用があるのも観光客用だからでしょうか。値段もきっと高く設定されていたんでしょうね。マッサージ付きで2万リラでした。洗ってくれるオプションを付けるともっと高くなります。

ハマムは中の作りがとても見事でした。要するにサウナなんですけどね。一面大理石で、床暖房になっています。

トルコ人

トルコ人は日本人が好きです。とても親切にしてくれます。体のサイズも日本人と同じ位ですし、英語ができないけど必要だから英会話を習ったりしている、というふうに似ている面があるのでしょう。(ちなみにトルコ語の語順は日本語と同じで日本語の助詞のように単語の使い方によって語尾が変化します。)

イスタンブールでバスに乗ろうとしたときのことです。どれに乗ったらいいかわからないので、そのへんの人に聞いたらバスに乗せてくれて運転手に「外国人だからなんたらかんたら」と言ってくれました(外国人だけわかった)。 降りる時はバスに乗っていた別の人が教えてくれました。

コンヤという町でホテルを探して歩いていた時に若い男が話しかけてきました。「僕は学生で、日本人が好きだ。ホテルを探しているのか?」

で、ホテルを教えてもらい、1軒目のホテルが気に入らないというと違うホテルに連れていってくれ、おまけに「お茶でもどう?」なんて言うのです。たぶん、話がしたかったのだろうと思います。

同じくコンヤでバスターミナルから町へいくドルムシュ(小さいバス)がわからなかったのですが、ドルムシュを待っている人に聞いたら、一緒に連れて行ってくれ、バス代も払ってくれました。アンタルヤという町のペンションでは、オーナーとその友人が、夜、散歩したり、チェスを教えてくれたりして遊んでくれました。やはり、日本人は好きなんだ、と言ってました。

もちろん、ガイドをしてあげようと言って最後に幾らかくれませんかとか、バスターミナルで行きたい場所の切符を売っているカウンターを教えてくれ、バスのシートまで案内してくれて幾らかくれませんかとかもあります。

また、物売りはひじょうにうるさいです。イスタンブールのブルーモスクで話しかけてきた男には自分のやっているじゅうたん屋に連れて行かれました。お茶をいただいておしゃべりして帰りました。

悪質なケースもあると思うので、基本的な注意は必要です。それはトルコに限らずどこでも同じです。

一般に、商売をやろうという人は日本語や英語を必要としているようです。そうでなくても、日本語と英語は人気があるようです。アンタルヤで、日本語を習っているという学生のノートを見て日本語を直してあげました。パムッカレで泊まったペンションで働いている兄弟の弟には英語を教えてあげました。

日本人

旅で出会った日本人は以外と少なかったです。ほとんどの人はパッケージ旅行のようでした。もちろん、フリーらしい人にも会いましたし、女性の一人旅にも会いました。パック旅行というのは非常に高いホテルに泊まるのですね。普段は2万リラくらいの宿でしたが、あるとき奮発して高級ホテル(54ドル、12万リラくらいかな?)に泊まったら、そこで日本人の団体に会いました。

イタリアへ

帰りの飛行機の都合で、ローマへでました。イスタンブールからローマは、68万リラ。トルコ航空の快適だったこと。

ローマはやはりヨーロッパ。騒がしいイスタンブールと比べてずっと洗練されていて都会です。だいたい、ブルーモスクやアヤソフィアもすごいですけれど、それを言うならローマの教会のほうがよほどすごい。トルコでは観光した建物より人々の暮らしのほうが印象に残りました。

イタリア人はおしゃれです。ファッションのセンスがちがう。トルコはイスラムの国で女の人は銀行とブティックくらいにしかいないのでイタリアの女性がすごく素敵にみえました。

ちょうど1月のバーゲンの時期でしたが、衣類のもともとの物価は東京と同じかやや高いので、バーゲンで2~3割引きで買えるとしてもそんなに安くはありません。イタリア製の服がこの値段で買えるんだから買おうかな、といったところ。

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